スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

八雲紫の特別課外授業 ~ EX時間目 「模倣」



紫:みんな久しぶりね!
  元気してる~!?

魔:何で紫が東方ヴォーカル教室に出てくるんだよ・・・

紫:それがね。
  久しぶりに東方優駿録を見直してたらさ、凄いことに気付いちゃったのよ!

魔:何にだ?

紫:私、何もしてなくね?って。

魔:今更だな、ホント・・・
  後半はもう早苗と文しか頑張ってなかったじゃないか。

紫:まあそんなこんなで、ちょっとぐらい張り切って何か残そうかな~って思ったの!

魔:やるのは別に構わないけど。

紫:何で不満そうな顔してるのよ。

魔:やるなら霊夢とやってくれ・・・
  私は慧音だか、華扇だかよくわからない奴の相手だけで十分だ・・・

紫:最初はそうしようと思ったんだけどさ。

魔:うん。

紫:ナカノヒトガオメデターになっちゃってね。

魔:最新型の兵器みたいな言い方するなよ。

紫:それで今は安静にしてもらってるのよ。
  だからゴールデンウィークはちょっと暇を持て余してるから、記事を書こうとも思ったんだけどね。

魔:あっそ・・・

紫:観念なさい!

魔:まあいいけど。
  で、今日は何の授業をするんだ?

紫:特に方向は決めずに、適当に話していこうと思ってるわ。

魔:やる気あるのか・・・?

紫:あるわよ!

魔:具体的な方向性ぐらい決めていこうぜ。

紫:そうね~。
  音楽家にとって大切なお話をしましょうか。

魔:お?

紫:私から言わせてもらうとね、音楽家って大半の人が・・・

魔:なんだ?

紫:バカなのよ。

魔:おいばかやめろ。

紫:音楽家は音楽バカってよく言われるけど、本当の本当にバカばっかりだわ。
  きれいごとばかりの言葉を並べて、幸せそうに音楽活動をして、現実の残酷さを知らない。

魔:霊夢からいつも聞かされてたけど、紫って想像以上に現実主義者だな・・・

紫:だけどね。

魔:ん?

紫:私はそのまま、きれいごとばかりを並べて、幸せを全開で振りまいて、現実に真っ向から立ち向かう、
  そんな音楽バカのままでいてほしいと願ってる。

魔:もう言ってることがよくわからないぜ・・・

紫:ビジネス的なことを考えるのは、私たちの仕事ってことよ。
  プロデューサー、アドバイザー、もしくはバンドのリーダー達のことね。

魔:うん、やっぱり分からない。

紫:仕方ないわね。
  これから私が教えることは、全員が知る必要は無いわ。
  皆をまとめる立場にある人だけが知れば十分よ。
  他の人たちも、必要最低限の知識として知っておいても損はないけどね。

魔:今までの授業とは全く違う流れになりそうだな。

紫:じゃあ、さっそく始めましょうか~♪

魔:ついさっきまでシリアス顔してたくせに、一瞬で陽気な顔に切り替えやがった・・・




紫:まず音楽を始める上で皆が必ず受けるアドバイスと同じことを言うわよ。

魔:みんなが受けるアドバイスなら言ってもしょうがないじゃないか?

紫:同じアドバイスでも教える人によって結果が全く異なるわ。
  井の中の蛙で偉そうにふんぞり返っている音楽家と、私との圧倒的な格の違いを見せてあげましょう。

魔:こ、こえーよ!
  それになんだよその自信!?

紫:と、その前に、ちょっと寄り道しましょうか。

魔:なんだ?

紫:みんな、ヴォルフガング・アマデウス・モーツァルトを知っているかしら?

魔:そりゃあモーツァルトは知ってるだろ。
  幼少の頃から天才音楽家として名を知られて、わずか数日で十曲以上の曲を書いたこともあるんだっけか。
  遺作となったレクイエムのエピソードは誰だって知ってるぜ!

紫:ふふ、魔理沙はレクイエムの半分も分かってないわ。

魔:ば、ばかにするな!
  レクイエムを作ってる最中に死んでしまって、モーツァルトが作ったのは最初だけで、残りは弟子達が(以下略

紫:じゃあこれは知っていたかしら?

魔:なんだよ・・・

紫:そのレクイエムが盗作だってこと。

魔:・・・は?

紫:知らなかったでしょ。

魔:そそそそそそそんなことあるわけないじゃないか!?
  あのモーツァルトだぜ!?

紫:レクイエムだけじゃないわ。
  彼の作った曲の半分以上は誰かしらの作品を盗作したものだと言われているの。

魔:ば、ばかな・・・

紫:当時は盗作という観念自体が無かったから、人の作品をそのまま盗むことは普通だったんだけどね。

魔:それでも酷いじゃないか?

紫:そう?
  現代でも法にひっかからないギリギリのラインで盗作したり、オマージュしたりなんて普通でしょ?

魔:ま、まあ特に同人は堂々とやってるけど・・・

紫:モーツァルトは人の作品を自分の曲として売っていくことで、現代でも名を残す偉大な音楽家になったのよ。

魔:でも、そう考えるとおかしくないか?

紫:あら?

魔:なんで盗作したモーツァルトが歴史に残ったんだ?
  普通に考えればオリジナルの方が残るんじゃないか?

紫:良いところに気付いたわね、魔理沙。
  そう、なぜオリジナルはモーツァルトに負けてしまったかなのよ。
  レクイエムを本当に作った音楽家は、教科書の片隅にすら載らず、
  大図書館に行ってやっと名前と説明文を1,2行見られる程度の知名度にしか過ぎない。

魔:どこでこんなに差がついてしまったんだ・・・

紫:もちろん幼少の頃から持て囃されたネームバリューもあるけど、重要なのはそこじゃない。

魔:一体なんだ?

紫:モーツァルトが本物を超えたからよ。

魔:すごく単純でありながら、なるほどと思ってしまう答えだな・・・

紫:モーツァルトはオリジナルの曲を超える作品を世に送り出してきた。
  だから彼の曲は、本物を超える本物になり、
  オリジナルは歴史の片隅に追いやられ、モーツァルトは偉大な音楽家として歴史に名を刻んでいる。

魔:なんてことだ・・・

紫:特に珍しいことじゃないわよ。
  PC業界におけるマイクロソフト、飲料業界におけるコカコーラ、保険業界におけr

魔:そ、それぐらいにしておこうぜ!

紫:分かりやすい例を挙げるとコカコーラかしら。
  ポカリスエットが流行りました! アクエリアスを作れ!
  あの会社のコーヒーがバカ売れです! こっちもコーヒーを投入だ!
  天然水が流行ってます! 俺達も出すぞ!
  お茶が人気なようです! なぜ早く出さない!?

魔:・・・・・・

紫:どうしたの?

魔;なんかボディブローもらった感じだぜ・・・

紫:これが現実の残酷さよ。
  本物を超える力を持った者が、いとも簡単に本物になれるわ。

魔:生半可な実力じゃすぐ潰されるってことか・・・

紫:あの独創的な画家として有名なパブロ・ピカソだって、絵の専門家が見れば、
  この作品はあの絵を参考にして書いてるな・・・ということが分かるらしいわ。

魔:あのピカソが!?

紫:ピカソは本当のオリジナルではなく、本物を超えた絵を描いて本物となったと見るべきね。

魔:衝撃の事実が次々と・・・
  何かショックだぜ・・・

紫:なぜかしら?

魔:天才とか呼ばれている人たちは、全員がオリジナルなんだと思ってたんだよ。
  コピーなんて絶対にしないし、する必要なんてないと・・・

紫:今の世の中、本当にオリジナルと呼べるものはごく僅かよ。
  大半の作品が何かしらの影響を受けているわ。

魔:でもさ、天才ってものはこう・・・パッと閃いてパッと書くイメージがあったからさ。

紫:あのね・・・
  原始時代にロケットをパッと閃いて作った天才がいると思う?

魔:いや、無理だろ。

紫:それと同じよ。
  最初に空を飛びたいと願った兄弟がいた。
  そしてライト兄弟は飛行機を作り夢を叶えた。
  そのオリジナルの飛行機よりも、もっと速く安全な飛行機を作りたいと願った人がいた。
  そしてライト兄弟の本物の飛行機を超える、ジェット機が生まれた。
  今度は宇宙に行きたいと願った変人がいた。
  バカにされ中傷されながらもロケットを作った。
  今度は更に馬鹿な変人が現れ、宇宙ステーションを作りたいと閃いたバカがいた。

魔:わ、わかったよ!

紫:先人達が作った偉大な作品を超えていくことで人は進化してきたの。
  ライト兄弟が飛行機を作る前だって、エンジンを発明した人がいなければ、開発は頓挫したでしょう。
  今から知識0でエンジンを作れる天才がいると思う?
  はっきり言って無理だわ。
  昔からの長い知識の組み合わせでやっとエンジンは発明されたの。
  一世代で今の文明をパッと閃くなんて不可能なのよ。

魔:なるほどね・・・
  そういわれてみれば、スマホやパソコン、テレビだって、あらゆるものが進化してきた結果なんだな。

紫:やっと分かったのね。
  欧州音楽集大成の楽器と言われるピアノだってそうよ。
  チェンバロよりも更に良い音色を出す楽器を作りたいと願った人がいたわ。
  その人は車を吊っているのと同じ張力を一本一本の弦に与えたわ。

魔:そんな凄い力で弦を引っ張ってるのか!?

紫:なぜそんなことをしようと思ったのかって考えると凄いわよね。
  魔理沙ってピアノの弦が切れた時の音って聞いた時ある?

魔:私はないな。

紫:すごいわよ、ホント。
  爆弾が爆発したんじゃないかってぐらいの衝撃音が部屋中に響き渡るから。

魔:マジかよ・・・

紫:ちょっと寄り道が大きくなっちゃったわね♪

魔:寄り道って内容じゃないけどな・・・

紫:じゃあ最初に話を戻すわよ。
  皆さんが音楽を始める上でほとんどの人がもらうであろうアドバイスは、コピーをすることよね。

魔:コピーバンドから大体は始まるもんな。

紫:コピーは大切だわ。
  だけど、みんなコピーから始めているのに成功する人と失敗する人に分かれてしまう理由は何でしょうか?

魔:なるほど・・・
  これが寄り道をした理由か・・・

紫:そうね。
  答えは、失敗する人は本物の劣化版コピーでしかないから。
  良くても、せいぜい完璧にコピーしました、程度でしかないわ。
  それじゃ歴史に名は残せない。

魔:なんとなく紫が言いたい事が分かったよ。

紫:今のインディーズレーベルって洋楽の劣化版だと陰口叩かれてるでしょ?
  事実その通りなのよ。
  洋楽を真似て、オマージュして、劣化版で終わる。

魔:もうちょっとアイデンティティーが見たいぜ。

紫:3流は劣化コピーで終わる。
  2流は完全コピーで終わる。
  1流は本物を超えるコピーをする。
  超1流は本物を圧倒的に超えてオリジナルとなる。

魔:確かに単にコピーは大切だ!と言われるより、コピーの重要性がよく分かるな・・・

紫:でしょでしょ♪
  そしてこの考えでいくと、東方同人は全員3流でしかない。

魔:おいバカやめろ。
  それは言い過ぎだろう。

紫:そうね、確かにちょっと言い過ぎたわ。
  ・・・・・・全員4流でしかない。

魔:おいバカ本当にやめてください。
  目が一瞬マジで怖かったのも勘弁してください。

紫:実力はよくて3流、態度のでかさは超1流。
  これが霊夢の傍で東方ヴォーカルを静観していた私の率直な感想だわ。
  全員が全員という訳じゃないけどね♪

魔:最後に♪つけたって発言の恐ろしさは隠せてないぞ。

紫:自分の人気の無さを棚に上げておいて、音楽は稼げないと平気で1流気取りの発言をする。
  実力も人気も3流でしかない音楽家が稼げないのは当たり前だとも思えない。
  1流が億再生を当然のようにたたき出し、広告費だけで莫大な金額を稼いでいるのを知ろうともしない。
  3流が稼げないのは、どの職種だって同じだという現実を見ようともしない
  音楽が稼げないんじゃない、あなたが未熟だから稼げないのよ。

魔:もうそれぐらいにしていいんじゃないか・・・?
  ま、まあなんとなく、なんで
  暴れん坊霊夢が紫の言う事だけ素直に聞くのか分かった気がするよ。

紫:ふふふ♪
  音楽家として生きて行きたいなら、本物を超えなさい。
  それがアーティストとしての必須条件となるわ。

魔:なかなか大変そうだな。

紫:と、ここまで教えると間違った方向に行っちゃう人が多いのよ。

魔:なんだ?

紫:大した実力もないクセにいきなり本物を超えようとする愚かな人。

魔:もうちょっと言い方やさしくしろよ・・・

紫:職人の世界に「守離破」という言葉があるんだけどね。

魔:なんだその・・・しゅりは?ってのは。

紫:まずは教えたこと、学んだことを忠実に守りなさい、という意味の守。
  そして、ここはこうした方がいいんじゃないか?違うんじゃないか?と視点を変えるという意味の離。
  最後は離で得たアイディアを形にしてオリジナルを超えるという意味の破。

魔:なるほど。

紫:1番重要で1番時間をかけるべきなのが守なの。
  コピーが大切だと教わりながら、劣化コピーのまま次の段階「離」に行く人は間違いなく失敗するわ。

魔:基本が大切ってことだな。

紫:そうよ!

魔:コピーをすること、学ぶことの大切さがよく分かったぜ。

紫:ちなみに学ぶの語源って知ってる?

魔:いや、知らないけど。

紫:”学ぶ”は、”真似る”から語源が来ているの。

魔:そうだったのか!?

紫:ようするに学ぶということは”真似ぶ”ということよ。
  先代達が残してきた偉大な知恵を真似ることを、学ぶと言ったのね。

魔:昔から真似ること、コピーの大切はあったってことか・・・

紫:人類は真似ぶことで進歩してきたのよ!
  コピーを舐めちゃいけないわ!

魔:紫の授業でコピーの大切さを実感した人は多そうだな。



紫:次は何を言おうかしら・・・

魔:行き当たりばったりなのは霊夢そっくりだな。

紫:じゃあ次は「80:20の法則」を説明しましょう!

魔:あ、聞いたことあるかもしれない。

紫:テレビでも頻繁に出てくる法則だものね。
  一企業は20%の人間が80%の稼ぎを出している。
  一歌手は20%のファンが80%の利益を出している。
  とまあ、こんな感じのことを80:20の法則と言うわ。

魔:私も知ってたぜ!
  私も知ってたぜ!

紫:なんで2回言ったの・・・

魔:いや、何か紫が言ってることを知ってたのが嬉しくてな。

紫:知ってる人は多いでしょうね。

魔:へへん!

紫:そ、知っているだけの知識バカ。

魔:もうちょっと言い方やさしくできないのか・・・

紫:知ってるだけで自慢してるのだったら、それはただのバカよ。

魔:も、もうやめてください。

紫:私が1番嫌いなタイプってね、大したことないくせに、大物気取りで、
  「あ、それ知ってますよ」と無知を曝け出して、行動力の無い、
  ”悟り顔”してるバカなのよ。

魔:早苗が紫の下で猛特訓している時に、毎日泣かされた・・・と言ってた意味が分かったぜ・・・

紫:あら、私は優しいわよ~♪

魔:今更挽回しようたって、誰も信じないぞ。

紫:話を戻して80:20の法則の説明をしましょう。
  音楽を作る上で何の意味があるかって思うでしょ?

魔:うん。

紫:答えは、全ての音楽に同じ労力を割くのは時間の無駄だということよ。

魔:ど、どういうことだ。

紫:例えば魔理沙が一つ一つ全身全霊で10曲入ったアルバムを作ったとするわ。

魔:おう。

紫:魔理沙は一つ一つ頑張って作った曲だから、全部の曲をしっかり聴いて欲しいと願うわね。

魔:もちろんだ!

紫:だけど、どんなに張り切ったってまともに聴かれるのは2曲だけよ。

魔:な、なんだって・・・

紫:残念ながら80:20の法則は多少の前後はあっても絶対的な存在なの。
  幽閉サテライトに多才なアレンジャーが揃っても、注目を浴びるのはIceonが作った曲だけ。
  発熱巫女~ずにどんなに優れたヴォーカルが集っても、人気の8割は陽花が稼いでいる。
  多くのジャンルを取り扱ってマルチアルバムを作っても、人気がばらけて中途半端な注目しか浴びない。

魔:これが80:20の法則か・・・

紫:私達が幽閉サテライトの代表は凄いって言ってた理由の一つはこれなのよ。
  正確に80:20の法則を守っているの。
  もし目先の利益に目を奪われてIceonを2曲、3曲と同じアルバムに出しても、
  結局注目を浴びるのは1曲だけで、Iceon自身のレパートリーが減ってしまうだけの結果になるわ。

魔:知っててやっているのか、自然とそうなっているのか気になるところだな。

紫:私もすっごく気になるわ~♪

魔:本心で言ってるのか、本当はどうでもいいのか判断がつかない・・・
  ところでさ、80:20の法則で行くと、例えば発熱巫女~ずから陽花が抜けたら稼ぎは8割減ってことになるけど、
  実際はそうならないだろ?
  この法則は絶対ではないんじゃないか?

紫:良い質問だわ!魔理沙!

魔:て、てれるぜ!

紫:これが80:20の法則の面白いところなんだけどね。
  8割の利益をたたき出していた2割の人が抜けると、
  残りの8割の人から8割の利益をたたき出していた2割の人が生まれるの。

魔:ごめん、ついてけない。

紫:ちょっと分かりにくかったわね、ごめんなさい。
  陽花が抜けると利益は8割減では無く、2割減になるわ。
  そして恐らく、舞花あたりが陽花の穴を埋めて、発熱巫女~ずの8割の人気を支えることになるのよ。

魔:なるほど。
  利益は減るには減るけど、2割しか減らないってことだな。

紫:そうそう。

魔:知れば知るほど奥が深いな・・・

紫:ここではサクッと説明しちゃうけどね。
  全部の曲に全力を注いでも時間の無駄なのよ。
  非情なことに、リスナーはそんなこと気にしないし、曲の感想とは裏腹にリードトラックばかり聴いてるわ。
  勝負曲は本気で力を入れて、それで他の曲は本当に自分が作りたい曲だったり、ふと思いついた曲で良いわ。

魔:なるほどね。

紫:だからって手抜きはダメよ。
  気楽と手抜きは違うわ。

魔:でもさ、リスナーからしたら手抜きだと思われちゃうんじゃないか?
  それで評価が下がっちゃったら本末転倒じゃないか?

紫:またまた良い質問だわ!
  魔理沙、今日も冴えてるわね!

魔:そ、そんなに褒めても何も出ないぜ!

紫:至極当然の疑問だと思うわ。
  でも、大丈夫!

魔:え、なんで?

紫:ここで80:20の法則と相性の良い「ハロー効果」を説明しましょう!

魔:HELLO効果?
  あいさつの効果ってことか?

紫:HALOよ。
  H・A・L・O。

魔:分かったって・・・
  で、そのハロー効果ってなんだ?

紫:簡単に言ってしまえば、見た目が清純なら、きっと中身も優しくて清らかな人に違いない。
  見た目が不良なら、きっと性格も悪くて暴力的に違いない。
  と思ってしまうことね。

魔:ああ、なんとなくわかったよ。
  このハロー効果のせいで、第一印象は大切にしなさい!ってよく言われるわけだな。

紫:ハロー効果を消すのは大変なのよ~♪
  恋愛でも仕事でも音楽でもね♪

魔:え、音楽にも?

紫:そ、音楽にも。

魔:なんで?

紫:簡単よ。
  ものすごく良い曲を作ったとするわ。
  リスナーからの評価もすごく高いの。
  だけどその次の曲は、ハッキリ言って技術的にダメだったとするわね。

魔:せっかくの評価がガタ落ちだな。

紫:そうならないのがハロー効果よ。
  最初の曲が良かったおかげで次の曲がダメだったとしてもリスナーは、
  きっと俺にはわからない深いものがあるに違いない!こんな曲もかけるんだ!まさに独創的だ!
  ・・・な~んて、勝手な勘違いばかりしてくれる。

魔:おいばかやめろ。

紫:こう考えると、常に息を詰まらせて音楽活動するなんて馬鹿らしく思えてくるでしょ。
  音楽を作る中に息抜きがあっても平気なのよ~♪

魔:霊夢達が言っていた絶対評価の難しさって、こんな理由も含めてなのか・・・

紫:プロでもハロー効果には引っかかるわ。
  だからわざと同じアーティストは連続で聴かない、なんてことをしてる人もいるのよ。

魔:恐るべし、ハロー効果。

紫:ハロー効果を知ると、80:20の法則の絶対性が分かるでしょ?
  20%以上の勝負曲を入れても、それ以上の評価は得られないし、逆に未来の自分の首を絞めることになるわ。

魔:ハロー効果を気にして、リードトラックは先頭に持ってきてるわけだな?

紫:さっすが魔理沙!
  よくわかったわね!!

魔:何回褒められても照れちゃうぜ・・・

紫:最初が肝心となるから、勝負曲、リードトラックは先頭に持ってくることが多いの。
  じゃないとハロー効果が薄れるわ。
  全米で人気絶頂のOne Direction
  女性歌手No1のTaylor Swift
  洋楽歌手として日本で1番人気のAvril Lavigne
  例外なく、ハロー効果を狙っているし80:20の法則も知ってる。

魔:常識になってるから普通に使ってるけど、なぜそうするのか詳しくは知らない人が多そうだな。

紫:ちゃんと理由を知っておくのも悪くないでしょ♪

魔:ああ。
  知識の大切さが分かったよ。

紫:そ、知識はすっごく大切なのよ~♪
  プロデューサーやアドバイザー、リーダーがこの知識を知っているか知らないかで
  アーティストの運命は大きく左右されてしまうわ。
  人を導く責任として学びなさい。
  学び続けなさい。
  音楽バカが考えたバカげた理想を現実にしてあげるには、あなたが支えて上げなきゃいけないのよ。



魔:紫の授業は独創的だな・・・
  当たり前のことを深く掘り下げて、根をしっかりとおろすみたいな・・・

紫:ん~っとね。
  失敗する音楽家ってね、当たり前のことを当たり前としか見ていないのよ。

魔:ごめん、全く意味がわからないぜ。

紫:当たり前だと言われる理由は、すごく大切なことだからよ。
  努力しなさい、素直になりなさい、人に優しく自分に厳しく、どれもこれも当たり前のことでしょ?

魔:ま、まあそうだけど・・・

紫:だけど、この当たり前のことを言った時の反応は、まっぷたつに分かれるわ。

魔:どうなるんだ?

紫:そうだ、その通りだ!と頷く人。
  そんなの当たり前だろ・・・と”悟り顔”をする人。

魔:確かにそうかもな。

紫:まっぷたつに分かれると言ったけど、正確には80:20の割合に分かれるわ。

魔:ここでもその法則か・・・

紫:そして2割側の方が成功者としての道を歩む。
  どちらの反応をした人が成功者になるかは言わなくても分かるわね~♪

魔:笑顔が冷たいぜ・・・紫・・・

紫:うふふ♪

魔:それじゃ今日はこれぐらいで終わりか?

紫:そうね・・・
  じゃあ最後に・・・

魔:なんだ?

紫:私はたまたま、また優駿録に出たけど、今後出ることは無いだろうし、
  出たとしても、ず~っと先だろうし、ちょっと大切なお話をしましょう!

魔:なんでヴォーカル教室の最後は、お決まりの哲学なんだ・・・?

紫:その前に、私の好きなある話をしていいかしら!!

魔:な、なぜそうなるんだ!?

紫:いいじゃない!いいじゃない!
  ちょっとした息抜きよ!

魔:まあいいか・・・

紫:これから私が語る物語は嘘偽りなき実話よ。

魔:ノンフィクションってやつだな!

紫:それじゃ早速・・・
  むかしむかし、ある農家に男の子が生まれました。

~~~

彼が7歳のとき、家族は自宅と農場から強制的に退去させられた。彼は家計を支えるために働かなくてはならなかった。

9歳のとき、母親が死んだ。

22歳のとき、勤務先の会社が破産し、失業した。

23歳のとき、州議会議員に立候補した。結果、13人の候補者のうち8位の得票数だった。

24歳のとき、友人と起業するにあたり、借金をした。その年の末には、経営が破綻した。借金が残っていたため、法執行官により資産が差し押さえられた。ほどなく共同経営者が死亡したため、一文無しであるにもかかわらず、共同経営者の借金まで背負う事になった。その後の数年をかけ、彼は借金を皆済した。

25歳のとき、再び州議会に立候補した。こんどは当選した。

26歳のとき、婚約した。しかし、婚約者は挙式前に死亡した。

翌年、彼はうつ状態におちいり、神経衰弱に苦しんだ。

29歳のとき、州議会議長に立候補した。敗北した。

34歳のとき、選挙区を代表し、アメリカ連邦議会下院議員に立候補した。敗北した。

35歳のとき、ふたたび下院議員に出馬した。今度は当選した。彼はワシントンに行き、国政に尽力した。

39歳のとき、任期が終了すると、ふたたび失業した。彼が所属する党では、議員を務めるのは一期のみと定められていた。

40歳のとき、内務省国有地管理局の局長職に応募した。不採用となった。

45歳のとき、州の代表として、連邦議会上院議員選挙に出馬した。選挙人投票6票差で敗れた。

49歳のとき、下院議員選挙に二度目の出馬をはたした。再度、敗北した。

その2年後、51歳のときに、挫折と失望と喪失を繰り返した後、エイブラハム・リンカーンは第16代アメリカ合衆国大統領に選出された。

二期目も選出されたにもかかわらず、彼は4年しか大統領の職を務められなかった。
1865年4月、暗殺者の手にかかり、人生最後の敗北を喫したからだ。
しかし、その4年という短い期間に、彼は一国のリーダーとして、辣腕をふるい、いまだかつてない国内の危機(南北戦争)を乗り切り、連邦制度を維持、奴隷制度に終止符を打ち、平等、自由、民主主義という理想を国民に再び示してみせた。

~~出展 リーダーはストーリーを語りなさい~~~ 

魔:( ゜Д゜)

紫:彼の栄光は最後の4年間しかない。
  その4年間だけで世界を変えて見せたわ。
  けど、その裏には多くの挫折があった。
  周りの人が見たら同情して、もう頑張らなくてもいいと声をかけるほどの挫折を。
  そしてもし、彼が挫折から立ち上がらなかったら、今頃アメリカはどうなってたかしら?
  未だに奴隷制度が続いているかもしれないのよ。

魔:( Д)  ゜゜

紫:言葉を発しなさい。魔理沙。

魔:歴史の授業は、こういうこともしっかりと伝えるべきだと思うぜ!!

紫:そうね。
  子供のころにこういった話を知るか知らないかで、人生は変わると思うわ。
  と、言っても、大人でも十分に効果のある話だろうけど♪

魔:効果はばつぐんだ。
  
紫:ほとんどの人が、エイブラハム・リンカーンという名を目にするまで、
  「惨めな男だ・・・」
  「身の程を知らない・・・」
  「負け犬の人生だね」
  なんて思ったでしょ?

魔:私も・・・
  りんかーん・・・?
  リンカーン?
  え、あのリンカーン?
  え?え?
  と何度も見返してしまったぜ・・・

紫:今、音楽の道を歩んでいて、挫折、苦悩、怒り、様々な感情と葛藤している人がたくさんいると思うわ。
  例え、辛くて倒れてしまっても、夢を叶えたいなら走り続けなければいけない。
  エイブラハム・リンカーンも途中で挫折してしまったなら、皆が思ったとおり、
  惨めな男で、身の程を知らない、負け犬の人生でしかなかったのよ。

魔:もしリンカーンの物語だと最初から知ってたら、リンカーンだからどんな困難でも耐えられたんでしょ?
  なんて思ってしまっただろうけど、実際は困難に耐えてきたからこそ、
  ”エイブラハム・リンカーン”
  という誰もが知っている偉大な人物になれたんだな。

紫:そ、ほとんどの人が犯している間違った考えだわ。
  偉大な人物だから困難に立ち向かえた、エイブラハム・リンカーン。
  偉大なカリスマ性を有していたから経営者として世界を変革できた、スティーブ・ジョブス。
  偉大な才能を持っていたからトップアーティストになれた、テイラー・スウィフト。
  ・・・違う。
  残念ながら違うのよ。

魔:恥ずかしながら、私も紫の言った間違った考えを持っていたぜ・・・

紫:どんな困難が立ちはだかっても、奴隷達の過酷な現状と惨劇を見て絶対に奴隷制度を変えると
  心に誓い、決して屈することのなかった、エイブラハム・リンカーン。
  たった一度の商品発表のために何時間、何日、何年、何十年も地味で成果の見えない
  プレゼンの練習を繰り返し、一瞬で聴衆を魅了し心を掴んだ、スティーブ・ジョブス。
  みずからレコード会社に必死に売り込みに行き、全て断られながらも、
  どうすれば歌手になれるかと考え抜き、シンガーソングライターを選択したテイラー・スウィフト。

魔:みんな努力してるんだな・・・

紫:みながみな、未来の自分は今の自分より偉大な人間になれていると思ってる。
  だけどその為に何か努力しているか?と聞いたら、残念ながらほとんどの人が何も努力していない。
  突然、明日になったらスカウトされて、トップアーティストになって、スターダムにのし上げられると、
  他力本願のありえない妄想を本気で抱いてる。

魔:歌手以外にも言えそうだな・・・
  いきなり明日からモテモテの人生になるとか、運動神経抜群で頭も良い天才になるとか。

紫:プロになりたいと願いながらも、レコード会社に自分を売り込みに行った人なんていないでしょ?
  自分を否定されることが怖いから、辛い言葉を浴びたくないから、才能がないと認めたくないから。
  だけどこれだけは言っておくわ。
  世のトップアーティストのほとんどは、才能が無い、さっさとやめてしまえ、
  なんてことは普通に言われてる。

魔:テイラー・スウィフトがそうだもんな。
  カントリー音楽が好きだということで、クラスメートからいじめを受けながらも決して屈せずに、
  それすらも糧にして、今や米国音楽の歴史に残る偉大な歌手だぜ。

紫:ふふふ♪
  テイラー・スウィフトは日本ではそこまでメジャーじゃないかもしれないけど、
  彼女の歌詞と歌唱力は本物よ。

魔:弾き語りでも、全く歌唱力が落ちてないのは見事としか言えないぜ・・・
  どれだけの反復練習をしたのか想像もつかないな。

紫:人生はマラソンに似ているとある偉人が言ったわ。
  辛くても最後の最後で追い風になって、あっという間にゴールにたどり着くかもしれない。
  強烈な向かい風になって、立っていることすら困難になってしまうかもしれない。
  みんなと一緒に走りぬくんだ!とボロボロになりながらゴールして、仲間と一緒に泣き崩れるかもしれない。
  どんなドラマがあなたを待っているか、私には分からないわ。
  けどね、これだけは言える。
  辛くて走ることをやめてしまったら、そこにはなんのドラマも起きない。

魔:努力の積み重ねが1番大切だってことだな!

紫:ええ。
  諦めたらそこで終わりなのよ。

魔:紫の授業はすごかったな・・・
  もうここを見ている人は少ないだろうけど、やる気になった人が結構いるんじゃないか?

紫:ふふふ♪
  そう感じてくれたら幸いね!

魔:ちょっと今まで紫のことを甘く見てたぜ・・・

紫:こんなに私が喋ったのって初めてかしら。
  最初で最後ね!

魔:そう言わずにまた出てもいいんじゃないか?

紫:もういいわよ。
  何度も言わないと立ち上がれない人を救うほど、私はお人よしじゃない。

魔:や、やっぱり厳しい人なのか・・・

紫:ちょっと勘違いしている人がいるみたいだから忠告しておくわ。
  モチベーションが高いか低いか、なんて話はものすごくレベルが低いの。
  やる気は高く維持して当たり前、それを口にするということだけで、どれだけみっとも無いことなのかを知りなさい。
  モチベーションが高いというのはスタート地点に立っただけに過ぎないわ。
  なのに、そのスタート地点に立っただけで後ろを向いて、
  スタート地点に立てていない人たちを見て優越感に浸ってないかしら?

魔:まあ・・・
  今日はやる気あるんですよ~!今日はやる気でないな~・・・
  って言う奴はハズレだよな。

紫:本当に大切なこと、叶えたい夢を見続けなさい。
  それが心の奥底からの本当の願いなら、やる気は自然と沸いてくる。

魔:紫も言いたいことは言い終わったか?

紫:そうね。
  終わりにしましょうか♪

魔:じゃあ今度は・・・今度があれば私と華扇の東方ヴォーカルがまた開くぜ!

紫:最後の最後になっちゃうけど・・・
  心の中で素晴らしい自分を育てなさい。
  人は、自分が想い描いた以上の人間にはなれないのだから。

魔:最後にグサッとくる言葉を残すなよ・・・

紫:それじゃ、機会があればまた会いましょう!

魔:またな!



関連記事


上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。